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プロローグ

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プロローグ

カチッ、カチッ……


自室の部屋のベッドで横になっていると、俺の部屋にあるマウスのクリック音が絶え間なく響き渡る。

勿論俺は今パソコンなんか弄っちゃいない。今パソコンを弄っているのは二つ年上の兄貴だ。


兄貴は俺と違って神様に愛されちゃったくらいの容姿を持っており、人望も厚い。

対する俺は女どころか男さえも寄ってこないダメな弟である。

同じ兄弟なのにどうしてここまで差が出るんだろうな。イケメンとリア充が心から憎い。


しかし、イケメンな兄貴にも勿論駄目な所がある。先程も言った通り今俺のパソコンを弄っている。

何をしているのかというと……まぁ、早い話がオンラインゲームというわけだ。


兄貴は高校を卒業し、県外の大学に行った。しかし、向こうではあまりにもやることが無かったのか暇潰しにオンラインゲームを始めてしまった。

僅か三年足らずで廃人……とまではいかないがほぼ廃人の領域まで達している。しかし、それでも兄貴はかなりモテる。

コンクリートで固めて東京湾に沈めてやりたいところだが、そこは我慢しよう。


しかし、春から大学生の俺と大学の春休みで帰ってきている大学生が真昼間から部屋でごろごろしてていいのかね?

まぁ、やることが無いからこうしてごろごろしているわけなんだけど。リア充とかは今頃アホみてーに遊んでいるんだろうな。

クソッタレが……今に見てろよ……日本中の同士を集めてクーデター起こしてやっからな。


「おい、悠斗」

「あん? 何?」


どうやって世界中のイケメンとリア充を撲滅させようかと悩んでいると、兄貴が画面に目を向けたまま話しかけてくる。

なんだよ。俺は今バカテスを読むのに忙しいんだよ。


「タロウの散歩行こうぜ」

「んー……おう」


そう返事を返し、俺は体を起こして携帯を手に持って準備をし始める。

実はというと、昨日母親から『だらだらしてるならタロウの散歩でも行って来い!』と言われたのだ。

まぁ、俺も兄貴もタロウは好きだから別にいいけどさ。てか、何で柴犬ってあんなに可愛いんだろう。

卑怯じゃね? もっふもふで小さくて忠実で少し馬鹿で……卑怯じゃね?


「おい、さっさと行くぞタコ」

「分かってるわサラミ野郎」


そんな会話を交わしながら俺と兄貴は靴を履き、犬小屋へと向かう。

服装は俺が白と黒のジャージで兄貴が黒のスウェットだ。おしゃれもクソもねぇや。

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