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突然

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突然

「すまん!姫乃!何も言わずにこの人と結婚してくれ!!」

いつもと変わらない朝、姫乃が仕事に行く準備をしていると、父と母が正座していきなり男の人の写真を見せて話始めた。

「え?なに?急すぎてよく分からないんだけど、どういうこと?」

半分泣きべそかいてる父と母。

ポツリと父が話始めた。 

「実は一カ月前ぐらいに父さんがやっていた工場の仕事が駄目になってしまって、借金が……ゴニョ3ゴニョゴニョぜん万…円ありまして~………一昨日父さんの行きつけの飲み屋に中学の同級生がいてね、そこで借金の話をしたら肩代わりしてくれるって言うんだ!!」

父は涙ながらに訴えてきた。

「なんて良い同級生なの!!」

母も涙ながらに父に寄り添う。

訳が分からない姫乃は、両親の向かいに座り込み、両手で床をバンッ!と叩いた。

「ちょっと待って!だからって、何で結婚してくれになるわけ?お父さんの同級生って、50過ぎじゃん!私まだ19だよ?犯罪だし!」

「あー、ちがう違う。結婚は父さんの同級生の一人息子さんだよ!水嶋グループの次期社長で名前は『結城』さんだよ…結婚相手を探していたみたいでね?姫乃ももうすぐ20歳になるし、丁度いいからってなってね~」

『格好いいだろ?』と、言いながら写真を見せてきた父。

「丁度いいって何!丁度いいってっっ!!」

姫乃は写真を奪い取ると、そこに写った男を睨むように見た。

「……まぁ、顔は悪くない感じだけど~…」

『結城』という男は端正な顔立ち、黒髪の短髪でつり目。

目付きは鋭く、あまり愛想がいい感じではなかった。

「だろ!?結城くんは、格好いいぞ~♪なんたって、身長は180センチ、仕事もバリバリ出来てスポーツ万能!クールな感じでなぁー」

「聞いてないし!……ちょっと待って!お父さん会ったの!?この結城さんって人に!?」

「会ったも何も、居酒屋に一緒にいたからな」

「はぁ!?何よそれ!!で、この結城って人は私と結婚してもいいって言ったの!?」

父の肩を掴み、両手でガクガク揺らす姫乃。

「やっ、ちょ、……ひっひ姫乃、揺らすな!」

「答えて!」

「別に構わないって言ってたよ?」

「別にって……なっ何よそれ!……なんなのよーーっ!!」

怒りで立ち上がり、大声を上げる姫乃を母が馬をあやすように"どうどう~落ち着け~"としてきた。

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