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プロローグ

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プロローグ

 


 「おのれっ! ……覚悟っ!」


 私が初めてこの世界に来たとき思った事、つまり現在進行形で思っている事。


 これ、アカンやつですやん。


 いくらなんでも目の前で本物の刀使って斬り合いされてちゃ、誰だって助かるかもなんておめでたい考え浮かぶはずない。


 なんなんです? その無駄に研ぎ澄まされた刀の輝きは。

 今まで刀とか持って振り回してたら銃刀法違反で逮捕される生活送ってきたのに、いきなり命の危険だなんて。 あはは。


 あれだね、逃れられない死を前にして悟りひらいちゃったのかな?

 普通は腰抜かすとか気絶するとかなんだろうけど、人間どうしようもない場面に遭遇したらもう最後諦めの境地に至るって今、身をもって知ったよ。


 そんな私は曇り空をぼーっと眺めた。分かってる、完全な現実逃避だ。


 「……なっ! こ、子供!?」


 目の前に立って刀を振り上げ、今にも斬りかかろうとしていた男の人の眼が見開かれたのが暗闇にも関わらず分かった。

 それくらい至近距離なんだからそれも当たり前か。


 そうですよ、子供なんですよ。華の女子高生ですよ。

 ……はぁ、オウチカエリタイ。

 ………………………………ん? 女じゃなく、子供? 

 
 

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